下顎臼歯部の歯根端切除術
初診時。近心根に大きな病変を認めます。
分岐部まで病変が及んでいるため、パーフォレーションも疑われます。
作業長を決定。近心根はストリッピングパーフォレーションという、神経の管の内湾が削られ過ぎている状態でした。
BCシーラーを使い根管充填をしました。
その後、痛みが出てしまい、CT撮影。根尖に病変が残っております。
歯根端切除術で対応致しました。
術直後。
術後3カ月。
綺麗に治りました。
遠心根もCT上で病変があったため切りました。
歯根端切除を0にしたいというのは歯内療法医の悲願ですがどうしても0には出来ません。
80~90%の成功率というのは、マイクロスコープが無かった時代には考えられない事でしたが10%ちょっとの、治癒しない症例にいかに正確に対応するかが重要かと思います。
そのためにはCTとマイクロの併用が必須になります。
この症例は6番なのでまだいいですが、4番、5番のオトガイ神経は非常に怖いです。
外科的歯内療法の際には必ずCTを撮影することをお薦めします。