部分的に壊死してしまった神経の治療
7番の近心根が先端まで治療器具が届かないとのことでご紹介いただいた患者様です。
症状は冷たいものがとても凍みるとのこと。
紹介元の先生は治療している歯の残髄を疑っていました。
しかし、歯内療法医はピンとくると思うことなのですが、残髄は『冷たいものにほとんど反応しない』です。
噛むと痛い、もしくは稀に熱いものが凍みるという症状が出ることがほとんど。
なので精査の結果1本手前の歯を私は疑いました。
神経の入り口を開けてみると
こんな感じで部分的に神経が壊死していました。
ここまでくるのに大分痛みを我慢されたことと存じます・・・
私が部分的に神経を切断すると、すっきり症状は消えてくれたとのことです。
診断が困難な症例と言えます。このような症例はテクニック的な難易度は低いと思いますが、診断能力も重要な歯科医師の力量だと思います。