過去に歯根端切除術を受けた歯の再手術
過去に、歯根端切除術の既往がある歯は再歯根端切除術を行うか、抜歯を行うのが基本です。
なぜなら、歯根端切除術は成功率がシステマティックレビューで96%と言われている、非常に確実性が高い処置だからです。
よって、再手術をする際に私が留意することは
1、割れていないか
2、感染源の取り残しはどこなのか
になります。
この症例は過去に歯根端切除の既往がありました。
CTを撮影すると、歯根の方向に45度の角度で切断されています。
これは「トラディッショナルテクニック」という、マイクロが無い場合に行われる方法で、成功率は59%と言われています。
またCTで、頬側から口蓋側まで病変が穿孔していることもわかります。
この情報はソウハする際に、過剰に操作すると、歯肉に穴があいてしまうので気を付けるべきということを示唆しています。
「モダンテクニック」というマイクロスコープを用いた術式で再度歯根端切除術を行いました。
術後半年。
順調に病変が小さくなってきています。
歯根端切除を大きく変えたものに、
1、マイクロスコープ
2、MTAがあります。
マイクロで感染源の確認をし、MTAで充填することで骨が誘導できるようになりました。
どちらかもしくは両方ないと成功率は比較にならないくらい落ちてしまいます。