熱いものがしみる神経を部分的に除去
投稿日:2018年1月25日
カテゴリ:院長ブログ 根管治療(歯の神経の治療)
ふつう、熱いものがしみるときは、
『神経は正常ではない』
と判断します。
冷たいものは正常な神経でも反応します。
熱いものがしみるのは神経が死にかけているときに見られる現象です。
この症例、他院で神経をとりますと言われて来院された方で、虫歯の処置後、熱いものがしみてきたそうです。
冷たいものがしみちゃうならば、神経生きているだろうという感じなんですが、熱いものがしみているときは神経の大半が死んでいることが結構多いです。
患者さんは神経を取りたくないとのことでしたので、年齢もお若かったので、神経を部分てきに取る、パーシャルパルポトミという術式で神経をまもることにしました。
処置をはじめると、神経のお部屋が空洞になっており、かなり削っていくとやっと神経の生きているところが出てきました。
次亜塩素酸NaとEDTAで洗浄し、MTAをつめました
終わってみると、ほぼフルパルポトミでした。
MTAの硬化を確認するため、後日、来ていただいて、痛みと熱いものの反応の消失を確認し、
MTAの硬化確認
コンポジットレジン充填
研磨してステイニング
でフィニッシュです。
神経を取らずに済んだので、クラウンにしませんでした。
このまま神経もしなないでくれるといいのですが・・・
直接覆髄は自発痛などの症状のある歯髄炎には適応ではないです。
歯冠部歯髄に細菌が侵入している可能性がかなり高いからです。
そんなときにこのようにパーシャルパルポトミやフルパルポトミが行われます。
Path ways of the pulpの10Edでは子供だけに適応だったパルポトミも、11Edでは成人にも適応と記載されているそうです。(私はまだそこの部分読めていない)
その後の補綴はクラウンかレジンかで意見は分かれると思います。
クラウンでももちろんいいと思います。
レジンのことは今回は多く触れませんが、くわしくは明日の徹夜会で八木先生に質問してみてください。
1/26 21:00~
at内神田PMO ドクターブック様セミナー室
演者 八木先生
内容 コンポジットレジン
参加費 無料
今回はかなりの混雑が見込まれますのでお早めに会場にお越しください。
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