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根管治療の期間

投稿日:2018年10月17日

カテゴリ:院長ブログ 根管治療(歯の神経の治療)

根管治療の期間を心配している患者さんは非常に多いと思います。

当院に初診で来てくれた患者さんのなかで、

「前の歯科医院で1年通ったが終わらないのでここに来ました」

という人、とても多いです。

なぜ終わらないのか。

これはいくつか要因があると思いますが

1、痛みが引かない

2、フィステル(瘻孔)が消えない

3、発泡試験(現在、意味はないと考えられています)

4、叩いて痛い

5、レントゲンで透過性が変わらない

などが考えられます。

1に関しては確かに根管充填にとまどってしまうかもしれないですが、実際は痛い、痛くないは重要ではなく、根管内を綺麗に出来ていたら充填するべきです。根管充填後は築造し、菌のリークを防ぎながら経過を見て、次になにをするべきかを考えます。

2に関しては、根管内が綺麗でもフィステルが消えるのに時間がかかるケースもありますので、根管内が綺麗になったのであれば早く充填するべきです

3発泡試験に関しては、根尖孔が大きいと何回通っても体液のカタラーゼ反応が出ますので意味はないです

4打診は有効ですが、根管内が綺麗になった段階で、やることはなくなってしまいますので早く次のステップにいくべきでしょう。

5レントゲンで病気が消えないに関しては、骨が吸収してしまった部位が1週間や2週間で治るわけがない。早く充填して経過をみるべきです。

水酸化カルシウムを長期に根管内に入れる先生もいますが、水酸化カルシウムは歯を脆くするという実験もありますのであまり長期で入れておかない方がいいでしょう。そもそも、体液に流されてなくなっていたら感染のリスクが高まります。

 

具体的には、根管内の汚れが取りきれたならば1回治療でも可能です。

1回治療と複数回治療で予後に差はないという文献は多数存在します。

マイクロが無いと根管が綺麗かわかりません。

すると、症状頼みの治療になり、長期化し、難症例になってしまいます。

困ったら、紹介することも重要です。

 

明日からトロント大学のジャパンコースに行って参りますので不在です。よろしくお願い致します。

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