原因となる歯と、痛みを感じている箇所がずれていることがあります
投稿日:2015年4月15日
カテゴリ:根管治療(歯の神経の治療)
右下が痛いとのことでいらした患者さんですが、実際痛みの原因となっていたのは右上の歯の付け根の虫歯でした。
症状と、レントゲンや、その他の試験が一致しないことが、歯医者をやっているとちょいちょい出会います。
神経は死にかけるとC繊維という太ーい神経のみが生き残ります。
C繊維は、三叉神経中脳路核につながっているため、一回、脳で、痛みを理解します。だから、たまに、的外れな場所が痛いと感じたりしてしまいます。これを関連痛(連関通)といいます。
逆に、正常な歯の神経はAδ線維という、脊髄でダイレクトに反応する神経が表層に集中しているため、脳で理解するまえに痛みを感じます。だから、痛みの場所を間違えることが有りません。
今日は専門的な話で、ほんと、わかりずらい( 一一)
何が言いたいのかというと、いろいろ可能性をつぶしていかないと、歯は誤診する可能性があるということです!!
患者さんが言う通り、右下(写真は左した)は動揺もあり、疑いの目がないとよくよく見ないと解らないです。
私が研修医時代に出会った症例で、右が痛いと言っていたのに原因歯は左だったなんてこともありました。(それはさすがに一度しか出会ってませんが)
歯科は診断が大事ですね~
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