シーラーについて(歯科関係者向け)
投稿日:2014年10月17日
カテゴリ:院長ブログ
昨日、お世話になっている業者さんから、メタシールの試供品を頂いたので、ちょっと、シーラーについて書こうと思いまして。
シーラーとは、根管治療の時に、ガッタパーチャという樹脂を、歯とくっつける接着剤のようなものです。
現在、ユージノール系と、水酸化カルシウム系と、レジン系がありまして、水酸化カルシウム系は長期的に見ると吸収が激しいので、使われなくなってきた経緯があり、現在、販売されてるのあったかなぁ・・・?で、ユージノール系が長い間、第一選択として使われてきました。
私はメインでユージノール系を使っております。理由は、➀コストが安い②持続的な殺菌作用③シーラーはあまりこだわっていないの三つの理由からです。
一番皆さん気になるのは③だと思います。
昔の実験で、ジャーマンシェパードの歯を抜髄し、根管充填した郡としなかった郡に分けたというのがあります。結果はどちらも有意差がなかったという、衝撃の結末だったのです。
何が大事かというと、ラバーダムして、しっかり無菌的な治療が行われれば、何も詰めなくても大丈夫なんです。
じゃー、根充意味ないじゃん!!と、お考えのあなた、それも違います。
写真きたねーな・・・笑
まあそれは良いとして、すべての根管充填剤はいずれは漏れてしまうという実験のまとめですね。
で、被せ物も、長ーい目で見ると若干、漏れてるわけです。
なので、菌が進軍してくるのを少しでも長く食い止められた方がいいわけです。
ほんの少しの菌がちょっとずつ根尖まで到達したとして、免疫応答で、体のほうがやっつけてくれるからです。
さて、メタシールの話に戻りましょう。
シーラーはなんでもいいのですが、そのあとの処置で、シーラーの種類に差が懸念されることがあります。
それは築造(土台を立てること)ですね。レジンがユージノールで重合阻害されるのはあまりにも有名です。
わたしは、ユージノール除去のために、マイクロ使いながら、クエン酸でちまちま清掃しています。
でも、メタシールなどのレジン系シーラーならば心配無用なわけですね。
あと、メタシールの特徴で驚異的なのが
なんと光照射で硬化する!笑
新しい・・・
では、最後に、メタシールを用いた症例を・・・
術前
コアが浮いた感じがするとの主訴で来院されました。歯科関係者です。
根管治療が、されていない根管があるので、根管治療をすることに・・・
根充後です。
40/06 コンテニアスウェーブで根充しました。
現在、特に問題ないとのことです。
では、また来週<m(__)m>
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