ガレー(Garre)の骨髄炎
投稿日:2018年11月22日
カテゴリ:院長ブログ 根管治療(歯の神経の治療)
根尖性歯周炎が原因で、治癒しない症例の中に、ガレーの骨髄炎があります。
これはアクチノマイセスという菌種が感染することで発症することが知られています。
アクチノマイセスは通常の根管治療では治癒しないことが知られており、厄介な病気です。
病変周囲が玉ねぎの皮みたいに見えますね。
これがガレーの骨髄炎の有名なレントゲン像です。
毒性が中途半端なために骨の再生と破壊を繰り返し広がるので、このようになります。
私が歯根端切除をおこないまして、1年以上経ったレントゲン像です。
骨の再生が認められます。
さて、口腔外科の先生と先日ディスカッションしたのですが、この、玉ねぎの皮みたくなっている骨がソウハするべきか。
口腔外科の先生はソウハするべきとの意見でしたが、私は必要ないと判断し、通法どおり歯根端切除を行いました。
実際、ガレーの骨髄炎の症例で、何ケースも切ってきましたが、骨ソウハ無しで結局治ってます。
私の意見としましては、どこまで削れば治るのかの指標もない骨を削るのはいかがなものかと考えているからです。
来週の徹夜会で他の先生ともまたディスカッションしたいところですね。
12/1日にSummitGという勉強会でお話させて頂く予定になっております。ご興味のある先生はFacebookから探して参加してください。私は外部吸収、内部吸収のお話をするつもりです。
ひょんなことから、イギリス人獣医さんとお友達になりまして、猫の歯の外部吸収の話で盛り上がり、今回はこのタイトルで行こうと決意いたしました。
私らしさ全開ながら、沢山の論文を読み込んで準備致しました。是非ともご参加ください。
■ 他の記事を読む■